■タスポ(taspo)の問題点

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種子島での実証実験で分かった問題点(2)

種子島でのタスポ(taspo)成人識別の第二次実証実験での問題点は、タスポカード申し込みの煩雑さだけではない。

本末転倒とも言うべき現象が種子島で発生しているのである。

タスポ(taspo)の成人識別システムの目的は、いうまでも無く、「未成年の喫煙防止」である。

ところが、タスポ(taspo)の導入が、

未成年の喫煙をむしろ助長している

と思われる現象が発生しているのだ。


ここに興味深い新聞記事がある。

南日本新聞の喫煙補導の記事

この記事は南日本新聞2007年7月20日の記事である。

記事は、種子島でのタスポ(taspo)実証実験導入後、3年での喫煙補導件数を報じている。

種子島管内の補導件数推移

記事中の補導件数と内、喫煙での補導件数の推移を見て欲しい。

種子島での実証実験が始まった、2004年から、2005年までは順調に喫煙での補導が減少しているのに、2006年から一転して補導件数が増加している・・・・という傾向について、言及し、

「たばこカード(注:実証実験ではタスポ(taspo)ではなく、たばこカードと呼ばれている)の導入でかえって未成年の喫煙は増加しているのではないか?」

と言いたいようだ。


ただし、統計上のマジックもあるので、私のほうで、補導件数と喫煙での補導件数の割合を見てみた。

明らかに、2005年と2006年は補導件数自体に補正が必要である。

おそらく、統計数字をまとめた年度のズレがある。

2005年は異常に補導件数自体が少ない。


2005年と2006年をならすと、補導件数:213件中、喫煙補導は、94件で、占有率44.1%となる。


つまり、統計からは、

「2005年は10件と激減したのに、2006年は喫煙補導が激増した。」ように見えるのだが、
やや意図的な統計の見せ方だということだ。


しかし、それを割り引いても、喫煙での補導は、たばこカード(タスポ(taspo))導入で、減少しているとはとても言えない。


むしろ、増加傾向にあるとは言える。


この原因について、種子島署では、こう分析している。


「同じ少年が数回補導されているケースもある。たばこカードは予防効果はあるが、常習者はあの手この手で対抗する。」


補導された少年たちは、いったん取得した親のたばこカードを持ち出したり、成人の先輩からカードを借りて購入したいしているらしい。


統計から、見えるのは、たばこカードが3年間で定着したが、未成年者は、カードの弱点(カードさえあれば、ノーチェックでたばこが買える)をついて、たばこを購入している。


つまり、タスポ(taspo)が全国展開された場合も、この傾向は変わらない
→タスポ(taspo)によって未成年者の喫煙は減らない



たばこ自販機設置の業者への影響

タスポ(taspo)の導入での問題点のひとつが、たばこ自動販売機を設置している業者の負担増の問題です。


2007年7月の日本経済新聞の記事によれば、自動販売機を設置しているタバコ店側からは

「自己所有自動販売機のTIOJ(注:社団法人日本たばこ協会)からの補助がない」ことへの批判があがっているようです。


タスポ(taspo)の導入によって、自動販売機を交換しなければならない、街の零細業者にとっては大きな負担といえます。

一方、たばこ販売業者の組合組織である、全国たばこ販売協同組合連合会では、業者の立場から、改作不可の自己所有のたばこ自動販売機が予想以上に多いことの実態を踏まえて、日本たばこ協会(TIOJ)に対して、従来の改作支援に加え、買換えの場合に対する追加支援を要望しました。

6月11日、要望どおり追加支援策を実施するとの回答がありました。
 これにより、自己所有機のみを店頭設置している販売店が、既存の自販機をICカード式成人識別機に買換える場合に支援が受けられることとなりました。
 ただし、改作、買換えも2007年12月末までの支援ということもあり、組合員に対して、早めに組合または自販機ディーラーに相談を呼びかけています。